大人にオススメ。あたたかくほろ苦い、友情を描く絵本5冊
友情をテーマに描かれた名作は、たくさんありますが
子供の頃と大人になってから読むのとでは、感じることも違うもの。
今回は、友情テーマの中でも
家やカフェでリラックスしている時
一人でコーヒーを飲みながら
ゆっくり味わいたいような
切なく、けれどじんわりあたたかい。
そんな絵本を5冊紹介します。
わすれられないおくりもの
スーザン・バーレイの名作。
「アナグマは
自分の年だと、死ぬのが、そう遠くはないことも
知っていました。」
そしてまもなく、アナグマは息をひきとります。
アナグマを慕っていた多くの動物たちは、大いに悲しみ
みんなでその悲しみを乗り越えようとします。
大人になると、人との出会いはもちろん、別れを経験することもある。
「別れ」を知っているからこそわかる、この本の美しさ。
ぜひ手にとってみてください。
おおきな木
少年とおおきな木は、仲良し。
生きる時間軸の異なる2人、やがて少年は成長し、おおきな木のもとを訪れなくなる。
大人になってから読むと、どちらの気持ちも手を取るように理解できすぎて、
何度読んでも涙が溢れてきてしまいます(思い出しても泣きそう)
疲れたあなたの涙活に、ぜひ1冊。
スーホの白い馬
モンゴルの伝統楽器「モリンホール(馬頭琴)」の由来にまつわる民話。
小学校の国語の教科書で、一度読んだことがあり。
当時は理不尽さにただただ打ちのめされたのですが、
大人になった今、改めて読むと
悲壮なストーリー、それを際立たせる情緒的な絵は
幼少の頃よりも、心に来るものがあります。
てんぐちゃん
ひとりで静かに暮らしているおばあさんのもとへ、
あるひフラリと、バクがやってくる。
バクは、過去の記憶とともにおばあさんの夢に現れて、
少しずつ幸せを与えてくれる。
宇野亜喜良さんの、憂いを帯びた美しい絵がノスタルジーをかきたてます。
ふたりのねこ
捨てねこと、ぼろぼろなねこのぬいぐるみ。
同じようで全く違うふたり。
ヒグチユウコさんのレトロで可愛らしい絵柄にわずか含まれる毒。
ハッピーエンドなのに、何もなかったことにはできない切なさが
「大人な絵本」感満載です。
アートブック的にも、かざっておきたい1冊。
深夜営業しているカフェや、お一人様バーのソファ席の脇に、マガジンラックを置いて
こういう本を飾ったら、素敵なんじゃないかな。